ハンズオフ機能について解説
自動車技術の進化は近年目覚ましく、その中でも自動運転技術の進化は、コマーシャルなどで見てなんとなく知っている人もいるでしょう。
今回紹介するハンズオフ機能は、先進運転支援システムの中でもレベル2に相当する技術です。
ハンズオフ機能とは、簡単に言うとハンズフリーで運転できる機能のことです。
あくまでも一定条件を満たさないといけませんが、ハンドルから手を放しても、車が縦や横方向の制御技術をはたらかせ正しく道路に沿い運転してくれるのです。
ハンズオフ機能と聞いて、「アダプティブクルーズコントロール(ACC)とどこが違うのか?」と思う人もいるでしょう。
基本的には、ハンズオフ機能もACCも一緒です。
しかし、ACCには15秒ルールという規制を受けています。
これは国土交通省の保安基準の中に含まれるもので、もしドライバーが15秒以上ハンドルから手を離した場合、音声もしくはグラフィックで警告します。
それでもハンドルを握らない状況であれば、運転支援システムを解除しなければなりません。
ハンズオフ機能の場合、視線監視機能が搭載されているので15秒以上のハンズオフが認められています。
機能の方向性は一緒ですが、ACCのさらに進化したバージョンがハンズオフ機能という位置関係にあるのです。
主要な搭載車種について紹介
2023年11月時点で、すでにいろいろなメーカーでハンズオフ機能を搭載している車種が発売されています。
国産車の中でも初のハンズオフ機能を備えたのが日産の「ProPILOT2.0」で、発売は2019年、新型スカイラインに搭載されました。
2022年にはアリアに搭載されており、7個のカメラと5つのレーダー、12個のソナーで360度センシングが可能になりました。
ハンズフリーのほかにも、追い越し支援や車線変更支援機能なども搭載されています。
ホンダでも、2021年3月にハンズオフ機能の搭載されているHonda SENSING Eliteを発表しました。
新型レジェンドに搭載されたのですが、この新型レジェンドにはさらに「Traffic Jam Pilot」というレベル3技術も搭載されているのが大きな特徴でした。
ハンズオフだけでなく、ハンドルから手を放すだけでなく目を離すことも可能なアイズオフにも対応しているのです。
高速道路の渋滞などで時速30km以下になった場合アイズオフが可能になるので、渋滞で神経をすり減らすことがなくなると言えるでしょう。
自動運転技術は、国内外でどんどん研究が進められています。
完全自動運転まではいかないものの、一定の条件下ではハンドルを握らなくても自動的に運転できるハンズオフ機能が登場してきています。
長距離ドライブなど運転手に大きな負担がかかる際にハンズオフで運転できれば、疲労感もだいぶ軽減されるでしょう。