事故は防げるもの

事故というと、偶然や運の悪さために起こるものと思う人もいるかもしれませんが、実際のところ事故のほとんどは人為的な要因によって引き起こされています。

人為的ミスによる事故のことを「ヒューマンエラー」と言いますが、このヒューマンエラーは多くの場合知識不足や技量不足、ちょっとした勘違いによって起こるものであることがわかっています。

また本来ならばしておくべき簡単なチェック項目をしないでいたり、自分の能力や技術力を過信して強引なやり方をしてしまうがために起こってしまうようなことも多いのです。

本当の意味で偶発的で避けることのできない事故というものは事故全体の総数からみれば本当に微々たる程度しかありません。

事故をなくすためには、まずは多くの人が同じような環境のもとで起こしてしまっているミスの種類について調べ、そこから同じような間違いを起こさないようにしていくということが重要になってきます。

交通事故データーにおけるヒューマンエラー

そこでまず調べていきたいのが、交通事故におけるヒューマンエラーの種類です。

運転免許の教習や更新時の講習においては、必ず「ヒヤリ・ハット」について学びますが、どれだけ慎重に運転をしているつもりの人であっても、必ずこの「ヒヤリ・ハット」は経験をしたことがあるはずです。

「ヒヤリ・ハット」としてありがちな事例としては、見通しの悪い交差点に通りかかったときに突然横から人や他の自動車がでてきたという場合や、運転中に携帯電話に着信があったために一瞬よそ見をして接触をしそうになってしまったというようなことがあります。

他にも忙しい日が続いたために寝不足や疲労感がたまったためについ運転中にウトウトとしてしまいそうになったり、夜中など一人で運転していたことで気持ちが緩み標識や信号を見落としてしまったというような場合があります。

他にも数え上げればきりがないくらいほどにあるのがヒューマンエラーなので、もし運転中に「ヒヤリ・ハット」を感じたならば、どうしてそれが起こったのかをできるだけ自分の責任を前提に考え、同じような状況になったときに同じヒヤリ・ハットを感じないようにしていくことが大切になります。

行政が行っている交通事故対策

しかし事故対策は決して運転者まかせにしておくだけでは防げません。
そこで、あらかじめ事故が起こりやすいポイントや時間帯などにおいては、行政組織や交通機関が運転者に注意喚起をしたり、標識やライトなどで事故が起きないように合図を送るといったことも行われています。

そうした行政組織による交通事故対策は国土交通省の指導により行われるものとなっており、その地域特性や統計データ、科学的な研究をもとにそれぞれの場所に合った方法を各地の交通局がとるような形がとられています。

全国で起こっている死傷事故件数のうち約7割は幹線道路で起こっていることもわかっているため、全国主要道路での取り組みは交通事故による死傷者を減らすためには大変に重要な手段というふうに言えます。

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