安全運転講座~自動車編~

オーバーヒートした時の対処方法

オーバーヒートが起こる原因

車のトラブルの中でも特に身近なものの一つに、オーバーヒートがあります。
オーバーヒートは夏場に起こりやすいトラブルで、エンジンが異常な高温になっている状態のことです。
オーバーヒートの主な原因としては、冷却システムの不具合や冷却水の減少、あるいはオイルの劣化、エンジンオイルの減少などが考えられます。
これらの要素が劣化したり不具合を起こしていたりすると、エンジンの摩擦熱が高まり、オーバーヒートが起こる原因になるのです。

オーバーヒートを確認する方法

エンジンの温度を直接測るのは不可能ですので、冷却水の水温を測ってオーバーヒートになっているかどうかを確認します。
オーバーヒートの状態になると、走っていてスピードが上がらず、アクセルを踏むと車本体から異音が聞こえてきたり、ノッキング音が発生することがあります。
オーバーヒートが中程度までの状態では、水温計は「Hマーク」の辺りを示しています。

オーバーヒートが悪化すると水温計の針が「Cマーク」を示すようになり、焦げ臭い臭いなども発生します。
最悪の場合には、アクセルを踏んでもエンジンが動かなくなってしまいます。

オーバーヒートが起きた際の対処方法

オーバーヒートが起きてしまったら、まず第一にやるべきことは、車を安全な場所に停車することです。
ボンネットが非常に熱くなっているはずですので、火傷に気をつけながらボンネットを開け、エンジンルームに風が入るようにします。
この時にエンジンを切ってしまうと、冷却水もエンジンオイルも循環しなくなり冷却効率が落ちてしまいますので、クーラントリザーブタンクに冷却水が入っているのであればエンジンを切らないでアイドリング状態にしておきましょう。

クーラントリザーブタンクが空の場合には、応急処置として水道水を入れておきます。
ミネラルウォーターはミネラル分が石化してしまう危険がありますので、避けなければなりません。
オーバーヒートは深刻な症状ですので、車を一旦冷やしたら、自動車保険かJAFのロードサービスに連絡をしてプロに診てもらうことが大切です。

日頃のメンテナンスを行ってオーバーヒートを避けよう

オーバーヒートというのは、日頃メンテナンスをきちんと行なっていれば起こりにくいものです。
エンジンオイルを定期的に交換することを忘れず、冷却ファンやウォーターポンプがきちんと作動するかどうかチェックしておけば、オーバーヒートが起こるのを避けることができます。
メンテナンスをこまめに行っていても、渋滞時間にのろのろ運転が長く続いたり、長い坂道での低いギア走行を繰り返したりすると、オーバーヒートが起こりやすくなりますので注意が必要です。