交通安全講座〜歩行者編〜

夕方~夜間は歩行者の死亡事故が多い時間帯

暗くなってくるとドライバーから見えにくくなる

歩行者の交通事故による死亡事故の中でも、特に多いのが夕方から夜間の時間帯に起きるケースです。
警視庁が発表したデータによると、2017年から2021年にかけて発生した歩行者の死亡事故の中でも、特に発生件数が多いのが17時から19時にかけてです。
季節によっても異なりますが、この時間帯はたそがれ時とも呼ばれており、事故が非常に発生しやすいのが特徴です。

夕暮れ時は自動車対歩行者の事故が多く、しかもほとんどが歩行者の横断中に発生しているのが目立ちます。
自動車対歩行者の死亡事故のうち、約9割は道路を歩行者が横断しているときに発生しますので、この時間帯に道路を横断するには十分に気を付けなければいけないことが分かります。

道路横断中の事故を予防するための対策

夕暮れ時には出かけないようにする、というのは難しいと思います。
ですから、ドライバーから見えやすい格好をする、明るい場所を通ると言った対策を講じることが大切です。
また、横断歩道が設置されている時点では必ず横断歩道を渡るようにする、横断歩道を斜めに横断しないといった注意も必要でしょう。

進行中あるいは停車中の車両のすぐ前、またはすぐ後ろを通らないようにすることも大切です。
左方向からの車は横断していて気がつかないこともあるので、特に注意しましょう。
黒やチャコールグレーなどの暗い色の服装だと運転手から見えにくいことが多いので、できるだけ明るい色の服装を選ぶことも重要なポイントです。

夕暮れ時の交通事故を防ぐためのおすすめアイテム

夕暮れから夜間にかけての交通事故を防ぐためには、車から見えやすいアイテムを身に付けるなどの対策が大切です。
照らされた方向に光を反射する反射材を使用したアイテムを身に着けていれば、ドライバーからも見やすいので、事故を予防するのには役立ちます。

反射材というのは車のライトが当たると反射する素材で、ハイビームの場合には光が増幅するので、運転手が暗い道の歩行者を見つけやすくなるというメリットがあります。
反射材を使用したアイテムにはストラップやバッグ、リストバンドなどさまざまなものがありますので、夕暮れ時に外出する機会の多い人は必ず身につけるようにしたいものです。
キーホルダーなどは手軽に身に着けることができ、夜間の事故を予防するのには大いに役立ってくれます。

反射材をカバンなどに付けておけば、遠くからでもドライバーが識別してくれます。
靴のかかとに貼る反射シートなども市販されていますので、反射材が使われているキーホルダーなどと合わせて複数を身につければより安心です。
都道府県などによっては反射材グッズを無料で配って注意を喚起しているところもありますので、見逃さないようにしたいものです。