交通事故コラム

高齢ドライバーと交通事故の現状

実は減っている高齢者の交通事故

近年では高齢者が運転していた自動車が交通事故を起こすニュースが多く報道されています。
そのため高齢者に対して早めに免許返納することを呼びかける声も多いです。

しかし実際には高齢者による交通死亡事故は減少しています。
高齢者による死亡事故が問題視されていますが実際には当事者である高齢者自身は運転を控える傾向が強まっているのです。

高齢者による死亡事故の原因

75歳以上の高齢者が運転中に起こした事故の最も大きな原因は操作の誤りです。
事故の34パーセントはハンドルやブレーキの操作ミスによって起こっています。
ほかには前方不注意や安全不確認、判断ミスといったものが多いです。

これらの原因は高齢者だけでなく若者でも十分事故の原因になる可能性があります。
日頃から運転をする際には緊張感を持つこと、自分も事故を起こす可能性があるという当事者意識を持つことが大切です。

高齢者の交通事故を防ぐためにできること

都会であれば公共交通機関が発達しているので車に乗らなくても移動することができます。
しかし地方の場合には買い物をするのにも通院をするのにも車がなければ生活できません。
そのような地域では高齢者に免許の返納を呼びかけたり運転を控えるように呼び掛けたりするのは無理があります。

今後高齢ドライバーは増えていくことは予想されているので対策をしていくことが必要です。
公共の乗り物を整備したり高齢者の移動を助けるためにタクシーの補助金制度を準備したりということは検討されていますがまだ時間はかかります。
車も改良が進み自動ブレーキやペダルの踏み間違い対策の機能などの安全装備も増えていますができる対策はそれだけではありません。

ドライバーの高齢化問題で根本的な問題として身体的な衰えがあります。
これは高齢者だけに限ったことではありません。
少しずつ人間は加齢とともに衰えるものであり40代の人でも視力の衰えや反射神経の鈍りは感じることがあるものです。

まずはこのような衰えを自覚することが必要になります。
自分の衰えに気付けば意識をするようになり運転も注意を払って行えるようになるものです。

視力の衰えは眼鏡を伸長すれば解決しますし集中力や反射神経の鈍りを感じれば発進時やブレーキを踏むときに意識して周囲の確認をする習慣がつくようになります。
最近では運転しやすいようにペダルの位置を調整しているものや安全機能の充実したサポートカーが普及しておりサポートカーは高齢者はもちろんのこと運転に不安がある人にとっても役立つものです。
今後高齢者はもちろんのこと運転が苦手な人や視力や反射神経に衰えを感じる人はぜひ乗ることを検討してみましょう。